Copyright © ashimoto inc All rights reserved.

Column

記事コンテンツ

Home > Column > 【提案のご依頼前に】YouTube長編とShorts、どう使い分けるべきか

【提案のご依頼前に】YouTube長編とShorts、どう使い分けるべきか

#YouTube

【提案のご依頼前に】YouTube長編とShorts、どう使い分けるべきか

こんにちは。デジタルマーケターの横田です。

「まずはShortsから始めたほうが、手軽で伸びやすいのでは?」

YouTube運用をご検討中の企業さまから、非常によくいただくご質問です。たしかにShortsは短時間で制作でき、再生数も伸びやすい形式です。

ただし、Shortsと長編コンテンツは、同じYouTubeの中にありながら、果たす役割がまったく異なります。ここを理解しないまま「伸びやすいほう」を選ぶと、数字は出ているのに目的が達成されない、という状態になりかねません。

今回は、両者の違いと使い分けの考え方を整理します。

1. 二つの形式は、何が違うのか

もっとも大きな違いは、視聴者の「見方」にあります。

  • Shorts:スワイプで次々と流れてくる。視聴者は能動的に選んでいない
  • 長編:サムネイルとタイトルを見て、視聴者が自分でクリックして再生する
  • Shortsは受動的な消費、長編は能動的な選択という構造の違いがある
  • この違いが、視聴後に何が残るかを決定的に分ける

私たちがYouTube運用の価値として掲げているのは、高いエンゲージメントの実現中長期的な再生の積み上げの2点です。そして視聴者との接触時間の長さこそが、エンゲージメントの源泉になります。スワイプの流れの中で消費された数十秒と、自分で選んで20分を投じた時間では、視聴後に残るものが根本的に違うのです。

2. Shortsで得られるもの/得られないもの

得られるもの

  • 短期間で多くのインプレッションを獲得できる
  • 制作コストが比較的低く、本数を出しやすい
  • 認知の入口として、幅広い層にリーチできる
  • チャンネル登録につながるケースもある

 

得られにくいもの

  • 企業やサービスへの深い理解
  • 「この会社の人に相談してみたい」といった能動的な感情
  • ブランドの世界観や、そこで働く人の人柄
  • 中長期にわたって再生され続ける資産性

 

Shortsで数万回の再生が出ても、視聴者に「どこの会社の動画だったか」が残っていないことは珍しくありません。Shortsは”出会いの数”を増やす手段としては優秀ですが、”関係の深さ”をつくる手段ではない——これが私たちの整理です。

3. 長編コンテンツで得られるもの

一方、長編コンテンツには次のような特性があります。

  • 20〜25分の尺の中で、企業の姿勢や関わる人の熱量を丁寧に伝えられる
  • 視聴者が長時間接触することで、登場人物や企業のファン化が進む
  • 質の高い動画は、公開から1〜2年経っても継続的に再生される
  • 「この会社の話を聞いてみたい」「相談してみたい」という深い感情を喚起できる

プロモーション動画が”点のコミュニケーション”だとすれば、長編コンテンツ運用は”面のコミュニケーション”です。商品の特徴を伝えるだけでなく、「なぜその商品に共感できるのか」までを届けられるのは、時間をかけたコンテンツだけです。

なお「長尺は見られないのでは」というご懸念については、実際はその逆です。ユーザーが自ら選んで視聴するYouTubeでは、興味関心に合えば20分以上の動画でも高い視聴維持率が得られます。

4. 目的別の判断基準

どちらを選ぶべきかは、施策の目的から逆算します。

  • 短期間で幅広い認知を取りたい → Shorts、あるいは広告施策
  • 企業やサービスへの理解者を増やしたい → 長編コンテンツ運用
  • 採用で、カルチャーフィットする人材と出会いたい → 長編コンテンツ運用
  • 中長期でブランドを構築したい → 長編コンテンツ運用
  • 新商品の発売に合わせて短期プロモーションをしたい → YouTube運用ではなく、TVCMやWEB広告、TikTok / Shortsを推奨

私たちは、YouTubeの長編コンテンツ運用を万能の施策だとは考えていません。1ヶ月〜6ヶ月以内に結果を出すべき施策であれば、他の手段のほうが適しています。目的と時間軸が合っていない施策は、どれだけ丁寧に実行しても評価されません。この見極めこそが、ご提案の前にもっとも大切な作業だと考えています。

5. 併用する場合の設計

両方に取り組む場合、Shortsを長編の”入口”として位置づけるのが基本形です。

  • 長編コンテンツの中から、印象的な場面を切り出してShortsにする
  • Shortsで出会った視聴者を、長編やチャンネルへ誘導する
  • ただし、Shortsのために新たに企画・撮影を起こすと運用負荷が跳ね上がる
  • 長編の撮影時に、Shorts用の素材も同時に確保しておくのが現実的

ここで注意したいのは、Shortsの本数を追いかけ始めると、長編の質が落ちることです。限られたリソースの中で本数を稼ごうとすれば、企画も撮影も編集も薄くなります。私たちが月1本以上の長編定期配信を前提とし、再生獲得の補助にはインフィード広告を活用することを推奨しているのは、リソースを分散させず、質を保ったまま出会いの数を増やせるからです。

6. おわりに

Shortsと長編は、どちらが優れているという関係ではありません。ただし、「伸びやすいから」という理由だけでShortsを選ぶと、施策の目的とずれた数字だけが積み上がっていく危険があります。

自社が求めているのは、出会いの数なのか、関係の深さなのか。まずはそこを明確にすることから始めていただければと思います。

「自社の目的だとどちらが合うのか」「両方やるべきか」など、判断に迷われている段階でのご相談も歓迎しております。

ご相談・ご質問は、担当の古屋までお気軽にご連絡ください!

 

ASHIMOTO 古屋

furuya@ashimoto.co.jp